- 作者: 林總
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/09/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 15人 クリック: 154回
- この商品を含むブログ (115件) を見る
財務諸表の読み方と簡単な管理会計を説明した入門書。業績不振に悩む二代目社長と会計士との会話形式で、平易な言葉や図を多用した内容に、テーマごとに添えられた解説でテンポ良く進められていく。
とはいえ内容は、財務諸表については貸借対照表の左右が何を意味するかという初歩的なものから粉飾決算の方法といったちょっと複雑なこと、管理会計についてはCVP分析やABC計算のさわりなど割と盛りだくさんの内容になっています。
類書に比べてちょっと斬新に思えたのが、財務諸表の解説がほぼ貸借対照表とキャッシュフロー計算書に終始していて、損益計算書の話はほとんど出てこないこと。利益よりもキャッシュと資産内容を重視する、これが最近の主流になってきていることを感じさせられました。
財務諸表論を勉強していたとき最後に少し「費用収益アプローチ」と「資産負債アプローチ」のことを教えられ、最近の主流は「資産負債アプローチ」になってきているということを聞き「そんなの『静態論』への逆戻りになるのじゃないの?取得原価主義に勝るものはないでしょう。」とちょっと奇異な感じを覚えたことがありましたが、時代は変わっていってるんですよねえ。うーん、頭の中をアップデートする必要があるのかな。