夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

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税理士を目指したきっかけ

ふと気がつくと今日は7月最終の週末ですね。セミの声が聞こえてくると、昨年やっと卒業できた税理士試験のことが思い出されます。例年8月の最初の火曜日に行われる税理士試験は文字通り真夏の熱い(暑い?)戦いでした。


仕事との両立が可能とよく言われる税理士試験ですが、私の場合仕事と勉強との二足のわらじで紆余曲折の上合格まで6年の期間を要してしまいました。この間色々迷ったこともありましたが根性いれて初志貫徹できたこと、そしてその間の様々な悲喜こもごもは、他ではありえないような貴重な経験になるとともに自分に大きな自信を与えてくれました。いわばこの税理士の受験生活の経験はは私の宝物です。
今回は少し趣向を変えて、そんな税理士を目指したきっかけを記事にしてみたいと思います。


税理士受験を決めたのは7年前、25歳の夏でした。そもそも大学では文学部で西洋史などをやっていたので、就職するまで簿記については全く予備知識がありませんでした。センター試験の選択科目で簿記があるのを見て、「あれは商業高校の人の数学みたいなものなのかなあ?」などという間違った認識を持っていたぐらいで。

そんな私が就職して初めて配属されたのがなぜか経理部。出納課でしたので簿記の知識がなくてもなんとかなる仕事でしたが、会社の奨めなどもありしぶしぶ簿記二級の勉強を始めました。最初は完全になめきって会社にある古いテキストだけで勉強した結果1回目の試験は不合格・・・、部内の笑いものに(笑)。気を取り直して自分でテキストを買って勉強した結果、2回目でなんとか合格し会社や同僚への面目を施せました。


その後一年ほど簿記の勉強から離れていましたが、ふと立ち寄った本屋さんで簿記一級の過去問題集が目に留まりました。以前簿記二級に通っているのだから何とかなるかなあと、その過去問を買って家で見てみましたがまるでちんぷんかんぷんで歯が立たず。「くそっ、それではとことんやってやろうじゃないか!」と生来の負けず嫌いの性格が頭をもたげ、TACのテキストを本屋でまとめ買いし7ヶ月ほど独学で勉強、なんとか一回で合格できました。2000年の夏のことでした。


その頃職場の2年先輩に税理士の勉強をされている方がいました。いつもふわふわとした感じで仕事中もよく午睡などもしていて周りの他の先輩たちとは一風変わった雰囲気をまとっている方でしたが、仕事は抜群に出来る方でああいう風になれればいいなと個人的には憧れの存在でした。

自分が会社に入った頃からその方が税理士の勉強をされていたのは知っていたので、「確か簿記一級に受かれば税理士試験が受験できるって書いてあったよね。先輩も仕事しながらお気楽な感じで勉強なさってたし。私にもできるかな?」という考えがむくむくと浮かんできました。しかしその頃は知らなかったのです。その人が会社を辞めた後一年半で公認会計士試験に一発合格するようなレベルの違う人であったことを。そして自分の考えが甘すぎたことを。


かくしてあまり深い考えもないまま某専門学校の10月レギュラー簿記論講座を申し込み、仕事と専門学校の二足のわらじ生活が始めました。長い受験生活の始まりでした・・・。