現在は会計事務所で駆け出し税理士をやっている私ですが、以前メーカーで債権管理の仕事をやっていたことがありました。
債権管理の仕事がどういったものかといいますと、メーカーの場合は掛けで売り上げた場合の売掛金が現預金として回収されるまでの過程をきちんと見守るのが主な仕事です。
もちろん現預金としてきちんと回収するためには、売り先の会社が約束通りに支払いをしてくれるしっかりした会社であることを確認して、その会社の規模・体力に見合った取引額を決めてその範囲内で取引を限定する、いわゆる与信管理の仕事もこの債権管理の仕事に含まれます。
売り先の会社がしっかりした会社かどうかかというのは、営業さんの風評や信用調査会社のレポート、登記情報といった定性的な情報も大事ですが、一番よりどころになるのはやはり決算書です。
営業さんにお願いしてもらってきてもらった決算書や法人税の申告書、信用調査会社の財務情報レポートなどとにらめっこしながら、支払いできなくなるような可能性や粉飾の可能性などをチェックしていく仕事は割合性にあっていて、今でも株式投資という実益を兼ねて月に一度程度コーヒー片手に「株式を買いたいな」と思う会社の決算書を眺めるのは、結構楽しいひと時だったりします。
というわけで今回俎上にあげたのは日本電子材料という上場会社。
電子部品の会社ですが
過去5年の決算の状況は以下のとおり
キャッシュフロー計算書
損益計算書を見る限りは順調に成長しているようですし、キャッシュフロー計算書を見ても無茶な活動をしているようには見えず、貸借対照表では過去の利益の蓄積から数年間は利益を落としても十分耐えれそうな体力があるような気がします。
しかし株価はこのところ目下急降下中。
これをどう見るべきか、そんなことを考えるのもまた楽しいものです。