今週お客様のところにお伺いした際「固定資産買うとき、リースと割賦のどちらがいいの?」と質問を受けました。
どちらも金融機関の与信枠とは別枠ということになっているので、借入枠の温存という効果では同じですが
割賦の場合は取得の際
固定資産 ××/長期未払金 ××
の仕訳で貸借対照表に負債が計上される一方、リースの場合は支払の都度
リース料 ××/現預金 ××
の仕訳でリース債務が貸借対照表に出てこないので、「対銀行を考えるとリースの方をお勧めしますよ。」なんて言ってしまいました。
「『中小企業の会計に関する指針』の改正に関する公開草案」でも、未経過リース料は原則注記だが重要性ない場合はいらないということになりそうですし、注記がなければ全くの簿外債務になりますから、決算書からだけでは債務があることがばれにくいですよね(笑)。
リース取引
要 点
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る借手は、通常の売買取引に係る方法
に準じて会計処理を行う。ただし、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理
を行うことができる。この場合は、未経過リース料を注記する。
74-4.所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る借手の注記
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係る借手は、通常の賃貸借取引に係
る方法に準じて会計処理を行った場合には、未経過リース料を注記する。
ただし、重要性がないリース取引については、注記を省略することができる
個人的には先週の日記(新リース税制と仕訳 - 夢見る税理士の独立開業繁盛記)で「リース債務が貸借対照表に出てくるほうが好ましい」とか言っておきながら、うらはらなことを言ってしまっているのですよね(笑)。難しいところです。