黒田硫黄さんの久々の単行本。
- 作者: 黒田硫黄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/08/22
- メディア: コミック
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今回の作品も舞台は第二次大戦時のドイツの仮装巡洋艦というところから、奇抜さ抜群で期待高めです。
仮装巡洋艦というのは商船や貨物船に武装を施した軍艦で、羊の皮をかぶった狼よろしく商船のふりをして交戦国の商船に近づき、いきなり大砲をつきつけホールドアップを迫るいわば国家公認の海賊船のようなもの。
この漫画ではとあるドイツの街で不良少年がある事件に巻き込まれるというエピソードが展開したあと、舞台は一転。後日海軍に志願したその少年が一水兵として、実在の仮装巡洋艦に乗り組んでいるところに移ります。
最初のエピソードが伏線として見え隠れしながら、展開していくのは通商破壊戦に従事する仮装巡洋艦のひたすら細かい描写。最初のエピソードはどうなっているんだろう?本筋は何なのだろう?と思いながらも、妙にリアルな仮装巡洋艦の活動の描写に惹かれていきます。
でこの巻は史実通り、この仮装巡洋艦が横浜港でタンカーの爆発に巻き込まれてスクラップになるところで終わっている形になっています。この史実が終わった後どうやって話をつないでいくのか?また最初のエピソードはどう絡んでくるのか?次巻が待ち遠しくなってしまいます。