今日はほとんど丸一日、事業承継税制の研修に出ていました。
内容はお決まりの、10月1日に施行された事業承継円滑化法と来年の民法特例、それにまだ詳細の決まっていない納税猶予制度の説明です。
事業承継の勉強会にも参加しているので大体の内容は把握していましたが、今回の研修は最初から最後までこの制度の適用のややこしさやリスクの説明に終始する、かなりネガティブな内容でした。
講師の税理士の先生も「要件や手続きも相当厳しいので、下手すれば『”適用を受けることが”夢の制度』になるのかもしれません。」などと冗談を飛ばしておられましたが、果たしてどうなるのでしょうね(^^;。
ここまで鳴り物入りで導入したにもかかわらず、現行の特定事業用資産の特例の様に使い勝手の悪いものになってしまうのでしょうか?
まことしやかにささやかれている「納税猶予制度と小規模宅地の減額の特例は選択制になる」というのも、この制度の効果を減殺するような予感がします。
納税猶予はあくまでも納税猶予で猶予要件を満たさなくなったら利子税つけて相続税を納付しなければならなくなりますし、その要件も骨子をみていたら農地の納税猶予より相当厳しそうな内容になっています。
これで永久免税な小規模宅地の特例と選択制になった場合、敢えて自社株の納税猶予を選択するのはきちんと将来を見通しておかないとかなり恐いような気がします。
今回の制度に期待せず、従来どおり暦年贈与と自社株式の評価の引き下げにいそしんだ方が結果オーライになるのかもしれませんね。難しいところです。
来年相続税の課税方式自体も変わる予定ですし、その中で事業承継税制もどうなっていくのか。もうしばらく模様眺めという感じでしょうか・・・。
◆帰りに事務所の近所の池でちょっと一息。
秋晴れの空の下、鴨やら亀やらが泳いでいるのを見るとなんだかほっとしてしまいました。近所にこういう癒しの場所があることっていいですね(*^^*)。