水曜日に「女子大生会計士の事件簿」というドラマを見ていると、冒頭に女性が「領収書の宛名は「上様」でOK!」と力説している場面がありました。
消費税的には、「上様」領収書はOKな場合とそうでない場合があります。
消費税法では、領収書の記載事項として次のように書かれています。
消費税法第30条(仕入れに係る消費税額の控除)
9 第7項に規定する請求書等とは、次に掲げる書類をいう。
◆1 事業者に対し課税資産の譲渡等を行う他の事業者が、当該課税資産の譲渡等につき当該事業者に交付する請求書、納品書その他これらに類する書類で次に掲げる事項(当該課税資産の譲渡等が小売業その他の政令で定める事業に係るものである場合には、イからニまでに掲げる事項)が記載されているもの
イ 書類の作成者の氏名又は名称
ロ 課税資産の譲渡等を行つた年月日
ハ 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容
ニ 課税資産の譲渡等の対価の額
ホ 書類の交付を受ける当該事業者の氏名又は名称
「ホ 書類の交付を受ける当該事業者の氏名又は名称」という項目があるため、基本的には領収書にはきちんとした宛名が必要になります。
しかし「小売業その他の不特定多数者を相手にする事業者の場合は、ホは不要」というカッコ書きがあるため、小売業や飲食業などのの店でもらう領収書には宛名が要らないことになります。
ということで、居酒屋や文房具店、タクシーなどでもらう領収書であれば宛名は「上様」でもなんでもいいことになりますが、「領収書の宛名は「上様」でOK!」と断言してしまって良いものなのでしょうか・・・。
また消費税を離れても、金額の大きな領収書で宛名が本来と違うものを見かけると、どうしても気になってしまうものです。
個人的には宛名別で、次のようなパターンで疑いを抱いてしまいます。
NGかOKか、結局色々ヒアリングすることになってしまうので、できれば宛名に書く名前は本来の宛名にしてもらった方がありがたいですね。