扱う物件を収益不動産に特化した不動産業者さんが、自ら著されたアパート事業のハウツー本です。
年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門
- 作者: 大谷義武
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/07/27
- メディア: 単行本
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それに対してこちらの本は、不動産業者ならではの視点で書かれていて、内容も実戦に即したもので非常に面白かったです。
特に「不動産会社選定編」という章では、まだまだ古い体質を引きずるという不動産業界の特質に始まって、いい人もいれば悪徳業者も多いという不動産業者の見分け方、「レインズ」や「アットホーム」といった不動産業の流通システムまで。
普段なかなか知り得ない、不動産業界の内情を垣間見ることができて勉強になりました。
その他にも「物件選定編」という章では、「地域の需給関係をみるには『敷金・礼金の月数をみるのが分かりやすいバロメータ』。
「資金調達編」という章では、「銀行の融資形態には、『最近出てきたアパートに特化して規格化されたパッケージ型のローン』と、『従来型のオーナーの属人的な要素に依るところの多いオーダーメード型のローン』の二種類があります。」
といったように、ほぼ全てのページが実務家ならではの視点で、実戦的かつ分かりやすく書かれています。
対象者はアパート事業を検討したり営んでいる方でしょうけど、私のような税理士にもアパート事業の実際と不動産業界の内幕を多少なりとも知ることができて、本当にいい本でした。