時々聞かれて悩むのが、「役員貸付金を解消させるいい方法はない?」という質問。
昔、与信管理の仕事をしていたころにも得意先の決算書を審査する際に、「中小企業の貸借対照表に載っている貸付金にはろくなものがないから・・・。」と特に注意するように言われていたので、会計事務所の仕事に就くようになってからも極力発生させないようにしています。
ただもろもろの事情で、どうしても発生してしまうのもこの役員貸付金です。
この役員貸付金、返済してもらうだけの現金がないのが通常ですので、解消するには
1、毎月の役員報酬の一部で地道に少しずつ返していく。
2、役員退職金で精算する。
のがオーソドックスな方法ですが、1は相当期間が必要ですし、2は退職が前提になってしまうので、他にもないのかなとグーグル先生に聞いてみました。
エプソンのタビスランドのホームページで紹介されていたプラン。
企業向け 経営会議入門:CLUE 第99号 (平成18年10月)
保険会社とリース会社などの金融機関に入ってもらい、役員が保険を担保に金融機関からお金を借りて会社に一括返済し、その後金融機関に少しずつ返済していくというプランのようです。
うーん、個人的には生保会社と金融機関が潤うだけで、会社にとって必ずしもいいプランには思えないのですが、どうなのでしょうね。
いずれにせよ役員貸付金はいったん積みあがってしまうと解消するのが大変なので、発生させないことに越したことはないのでしょうね・・・。
やむをえず会社から役員に資金を渡す場合は致し方ないですが、粉飾や使途秘匿金などで大きな金額を貸付金として発生させてしまうと、後々が大変です。
※外出先で続編を楽しみにしている小説が出ていたので、購入。
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