外出の途中で読む本がなくなったので、駅の本屋さんで何気なく買った本ですが、面白い本でした。
- 作者: 安本隆晴
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/05/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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次の出版社さんのHPに、こちらの本のエッセンスともいえる部分が紹介されていますが、
ユニクロ監査役が書いた 強い会社をつくる会計の教科書
一番面白かったのが「のろのろ月次決算を最速決算に変える社内大作戦」という、ユニクロでの早期の月次決算体制の導入の経緯を紹介されている部分でした。
私自身も、月次決算の状況が分かるようにしてほしいと言われた際には、この本と同じように下記のようなアドバイスを行って、まず必要な体制から構築してもらうようにお願いすることがあります。
- 経理の担当者を決めてもらうか、雇用してもらう
- 組織図を作って、担当者の業務を明確にする
- 経理規程を作って、経理処理の作業を標準化する
- 月次決算に必要な書類・情報の締め切りを設定し、早期に経理に集まる体制を考えてもらう。
ただ得てして経理の方の発言力が弱めの場合は
- 組織図を作ってもらっても、実情とは違っていたり、担当が何をするのか分からない、小さな会社でこんなに役割を細分化しても仕方ないのではといった、謎な組織図になってしまう
- 経理規程を作成して、支払の締め切りや売掛金のサイトなどのルールなどを作っても、実際運用すると社内で守られない(ひどい場合は、経営者自身もルールを破ってしまう)
- 必要な情報も、いろいろな言い訳とともにできないと言われて集まらず、それ以上強く押すことができない
と言った感じで、中途半端な形でそれ以上進まないということになってしまったりします。
また最終的な取りまとめは経理でするとしても、必要な情報は社内あげて協力しなければならないのに、経理が軽視されて協力を受けることができない挙句、月次決算ができないのは経理の責任にされてしまう・・・、といった理不尽なことになってしまったりします。
小さな会社の場合大事なのは、こういう風にするという目標を持って、経営者が全社にトップダウンで進めていくことですよね。
顧問税理士の場合、会社の運営のことについてはあまり口出しすべきではないとは思うのですが、その中でもできることを考えていければなあと思います。