夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

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ITパスポート試験を受けてみました

2年前に近畿税理士会の情報システム部員になったとき、部長の先生から「ITパスポートは取っておきなさい」と言われながらもそのままになっていたのですが、今夏二期目の部員にしていただいたので、五十の手習いと一念発起して受験してみました。

テクノロジ系がやっぱりダメだ!
テキストを買って2か月ほど勉強したのですが、2か月だとやっぱり理解が足りないまま終わっちゃったかなという感じです。
ただ勉強自体は面白かったので、基本情報技術者試験も受けてみようかな・・・。


※最近ChatGPTにお話を作らせることにはまっているのですが、
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マニュアルぽいことを書いて投げると勝手にどんどん話を膨らませてくれるので、もっと面白く書いてとせがんでしまってやめられません(^^;。

第四章 顧問先の業態を予習する

――昼下がり。海沿いの道路を、ピンク色のフィアット500が軽やかに走っていた。小さなボディに似合わず、エンジン音は元気いっぱい。「バタバタバタッ」と軽快なリズムを刻みながら、工場地帯のトラックの間をすり抜けていく。


ハンドルを握るのは、もちろんみつ子さん。助手席には撫子さんが座り、俺は後部座席でその二人のやり取りを眺めていた。昼食に立ち寄った定食屋で、おすすめのアジフライ定食を堪能したばかりだ。――衣はサクサク、身はふわふわ。みつ子さんの“絶品”発言は誇張ではなかった。


「しかし、この車、エンジンの音が独特ですね。」俺は思わず耳をすませながら言った。「なんというか……バイクとか、夜店の発電機っぽいというか。」


「まあ、気づきましたのね、雅之くん。」バックミラー越しに、みつ子さんがにやりと笑う。「そう、このセバスチャンのエンジンは直列二気筒。つまり、バイクと同じ構造なのですわ。車ではおそらく、このフィアットくらいでしょうね。」


「へぇ……イタリア車なんですよね。なんでまた、イタリア車を?」


「ふふっ、いい質問ですわ。」みつ子さんは肩をすくめ、どこか誇らしげに語り始めた。「車というのは、それぞれの国の文化が宿る乗り物なのですのよ。日本車なら、狭い道路や湿気の多い気候にも耐える馬車馬のような“働き者”。まるで勤勉な日本人そのもの。でも――イタリア車は違いますわ。山がちな国土を背景に、“走ることそのもの”を楽しむ車。馬車ではなく、詩人の馬ですわね。」


(詩人の馬って……そんな比喩ある?)俺は心の中でツッコミを入れつつ、窓の外の工場群に目をやった。


「なんなら一度、このセバスチャンで山道を攻めてみませんこと?」「い、いや、遠慮しておきます!」反射的に首を振る。(休日にみつ子さんと山道ドライブなんて、もはや試練だろ……!)


撫子さんがクスリと笑った。「でもね、みつ子さんの言う通り、車にも国の性格が出るの。そう考えると、会社にも“お国柄”というか――“業種柄”があるのよ。」


「業種柄……ですか?」「ええ。」撫子さんがゆっくりと頷いた。「金澤金属さんのように海沿いの工業地帯にある会社は、取引先も製造業や工場関係が多いはず。事業の立地は、業務の特性を映す鏡なのよ。」


なるほど――そう言われると、窓の外の風景が少し違って見えてくる。鉄骨の倉庫、フォークリフトの音、トラックの往来。どれもが、この街の“仕事の匂い”を語っていた。


「金澤金属さんは、製造板金業でしたね。」俺が口にすると、撫子さんがにっこりと微笑む。「そう。じゃあ、金澤金属さんに着くまでに――製造板金業の業態を、少し予習しておきましょうか。」


「予習……まるで授業みたいですね。」「ええ、実地研修の前の座学よ。」


撫子さんの言葉に、俺は自然と背筋を伸ばした。助手席の彼女がふと窓の外を見つめる。その横顔が、午後の陽射しに照らされて穏やかに輝いていた。

エンジンのリズムが軽快に響く。セバスチャンは、海風を切り裂きながら――次の舞台へと向かって走っていった。

独立前に2年間お世話になった会計事務所は、所長と従業員が有資格者が3人、補助者が3人ほどという小さな事務所でしたが、この話にでてくるような「無茶振り放置プレイ」な環境でした。
ボスに質問してもまともに教えてもらえないので(^^;、自分で調べて、前任者のやり方をトレースして、分からないところは同僚に聞いて・・・というような感じで、何とかやっていました。
ただ逆に一から十まで丸投げで顧問先を任せてもらえたおかげで、「これなら自分でも何とかなるかも」と短期間で独立する変な自信や度胸はついたような気もします。

同僚も横並びで同じような状況だったので、ボスに対する“妙な連帯感”が生まれて仲が良く、18年経った今でも、LINEグループでつながっていたりときどき会ったり関係が続いています。
今から思うと短期間で税理士の仕事を一通り身に着けることができて、長く続く友人もできたあの事務所は、当時は「とほほ・・・」と思うことが多かったですけど、自分にとってはいい環境だったのかも。

となんだか最近昔のことを思い出すことが多くなったような気がしますが、やはり年齢のせいなのでしょうか・・・。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です